ども、管理人の閣下です。
『BE HERE NOW』 OASIS
を聴きながら書いてます。
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「キズミ」(専用虫眼鏡)を使って細かい作業を行う菊野昌宏さん
ハンドメードの腕時計がはやっている。
だが、その多くはクオーツ基盤を利用したものだ。
ぜんまい仕掛けの機械式腕時計をゼロから設計し、部品をはじめ全て手作業で作り上げる職人は数少ない。
その中の一人、菊野昌宏は「独立時計師協会正会員」の日本人第1号という肩書を持つ。
まだ33歳という若さなのに。
現在は1個1800万円(税別)の最新作を制作中。千葉県船橋市の工房を訪ねた。
【写真】昨春発表された菊野さんの快作「和時計・改」
暗色の作務衣(さむえ)に身を包み、作業台に向かう姿からは独特の雰囲気が漂う。
若き日の夏目漱石といった風姿。
「完全受注で腕時計を作っています。今は“和時計・改”を制作中で、制作期間は約1年。もちろん1個で、ですけど」。
気難しい職人のイメージは全くなく、その口調は果てしなく柔らかい。
和時計・改は、腕時計の国際的見本市・バーゼルワールド(スイス)で昨年春に発表された菊野の快作だ。
江戸時代まで日本が採用していた不定時法で時刻を表す手巻き時計。
不定時法とは1日を24等分するのではなく、日の出直前から日の入り直後までの昼間時間帯を6等分し、一刻(いっとき)とする計時法だ。
秋分、春分では一刻が昼夜共にほぼ2時間だが、夏場は昼間の一刻が長くなり、夜間のそれは短くなる。冬季はその逆。
だから一刻の長さは日々変化していく。
この複雑な計時法を現代の機械式技術で再現したのが和時計・改だ。
作業場は2階建て自宅の1階部分。
12畳ほどのリビングに作業台を設置し、主に部品をやすりで削る作業や組み立てを行う。
隣接する車庫には旋盤機やバーナー作業台が置かれ、部品の切り出しや金属の鍛造などを行う。
午前10時ごろから午後6時ごろまでが作業時間帯。休日は特に決めず、休みたい時には休む。
「納期に間に合えばいいんです。だからかなり自由な仕事ですね」。
現在進行中の和時計・改は9月ごろが締め切り。だから、まだ具体的な形にはなっていない。
菊野がこの仕事を始めたきっかけは実に興味深い。
北海道・深川西高を卒業し、帯広で陸上自衛隊に入隊。
時計に対する思い入れは全くなかったが、たまたま上司のオメガ(約30万円)を見て興味を抱いた。
「自分のは1000円ほどのデジタル時計。それで十分なのに、世の中には大金を払って買う人がいる。
しかもそれは電力ではなくぜんまいで動くなんて…」感銘を受けた菊野は専門誌をむさぼるように読み始め、スイスに独立時計師という職人の団体があることを知る。
「個人で時計を作るという仕事があるとは」。4年間在籍した自衛隊を辞し、都内の時計専門学校へ。
ここで修理の基本技術を学び、さらに独自時計の制作へと歩を進めた。
この時の作品を見たスイスの独立時計師があまりの独自さに驚き、菊野に協会入りを勧めたのが2010年。
とんとん拍子で正会員となったのは13年のことだった。しかも日本人初の栄誉付きで。
「自分が創造した時計が完成する時の喜びが一番大きい。材料費は合計で10万円ほどですが、
人の手で原始的に作り上げることに価値がある。そんな僕の時計を欲しいという方がいらっしゃるので、今はいい環境です」。
和時計・改はさらに追加で注文が入った。現在進行中の作業が完了後、また一からの制作過程に入る。
収入=時計の値段。約2年間で3600万円の稼ぎになる計算だ。
だが実際は、販売品を作る前に展示会で発表する新作を制作する必要がある。
そのための時間は1年から1年半。せっかく新作を完成させても、注文がなければ1年以上収入ゼロとなるリスクも抱える。
「でも、基本的には楽しい仕事ですね」。漱石似の表情が柔らかくほほ笑んだ。 =敬称略=
≪独立時計師協会正会員、現在は日本で2人、世界で34人≫
独立時計師協会(AHCI)は機械式時計の本場・スイスのチューリヒに本拠を置き、
メーカーに属さない世界中の優秀な時計師をメンバーとする団体。現在は正会員34人、準会員4人、名誉会員8人の構成となっている。
昨年は日本人2人目として浅岡肇氏も正会員に加わった。
あのフランク・ミュラー氏も在籍していたが、自らのブランド立ち上げに伴い退会している。
入会するには独自の機械式時計を3年連続してバーゼルワールドなどの展示会に出品し、審査を仰ぐ必要がある。